2026年02月14日 [長年日記] 編集
§ [CoC] シナリオ:Second Impact
今回は新クトゥルフ神話TRPGの探索者とキーパー(以下KP)の探索者(以下KPC)の1on1シナリオですぅ。クラシック版でもプレイ可能ですぅ。
このシナリオを使ったリプレイの公開やプレイ配信などは好きに行なっていただいて構わないですぅ。その時はご一報いただけると嬉しいですぅ。
キーパー向け情報
デ・オムニブス・ドゥビタンドゥムと名付けられた宇宙船がある。この宇宙船は地球を遠く離れた惑星から物資を集め、地球へと戻る貨物船だ。地球へと旅する間、乗組員は冷凍睡眠装置に入り、必要な要員が適宜睡眠を解除され、船内のメンテナンスや貨物のチェックなどを行なう仕組みになっている。
探索者とKPCはこの宇宙船のクルーだ。深宇宙へと向かえる宇宙開発は進んでいるが、一般の文明レベルは21世紀初期と大きな変化はない。探索者を作成する際は、現代人に相当するものとして作成すること。
今回、探索者たちは冷凍睡眠装置によって目覚めさせられる。船内活動はオートメーション化が進んでいるため、基本的に一度に目覚めるのは1人だ。しかし、今回は様子が違う。冷凍睡眠装置には睡眠中を示す緑色のランプ、解除中を示す赤色のランプが2つ光っている。
一度に2人のクルーが睡眠解除されたのは、この船で運ばれている“スティグマ”という検体が脱走したので、それを拘束し直すためである。
“スティグマ”はある惑星で捕獲され、実験のために地球まで輸送中の飛行するポリプの変種である。キャラクターたちは船内でこれを探しだし、耐久力を0にしてふたたび怪物用の“
“スティグマ”は飛行するポリプの変種で、「突風」、「防風攻撃」、「物理的な武器からは最低値のダメージしか受けない」能力を持っていない。
『シナリオ:First Contact』の続きとしてプレイする場合
探索者と“アルパ”であるKPCが相互理解していた場合、このシナリオをその続きとしてプレイすることが可能である。
そうする場合、新たなクルーが冷凍睡眠から解除されることはない。
シナリオの導入
「シュッ」という空気が抜ける音が聞こえ、探索者は冷凍睡眠から覚醒する。ベッドのようになっているポッド内のマニピュレータが“
こうして覚醒させられたということは、探索者は何かの仕事をしなければならない。ポッドがゆっくりと開き、外界の少々生ぬるい空気が流れ込んでくる。
仕事の時間だ。
『シナリオ:First Contact』の続きとしてプレイする場合
探索者と“アルパ”のKPCが相互理解を果たせたなら、しばらくすると船内の照明が赤く変わり、何かが起こったことがわかる。
1.アラート
乗組員の部屋は個室だが、ドアの横には他の乗組員のポッドの状況を示すパネルがある。睡眠から起こされた探索者のポッドを示すものに赤のランプが、睡眠中の者のポッドには緑のランプがついている。今回は2人のランプが赤く光っている。通常の業務なら1人で充分なはずだが、2人が覚醒させられたということはそこそこの非常事態なようだ。
船内の照明は非常事態を示す赤い物になっており、パネルの下にある船内情報を表示するモニタには、『験体“スティグマ”の拘束が解除されました。再びの拘束をお願いします。“スティグマ”は透明であるため、十分ご注意ください。推奨されませんが、エリアごとの隔離も許可されます。武器庫のセキュリティ・レベル、ゼロ。無制限の武装が許可されます』と表示され、自動音声でもそれが繰り返される。
この段階で、探索者がKPCの部屋に向かうなり、KPCが探索者の部屋へ向かうなりして、合流しても構わない。
この場の端末で“スティグマ”についての情報を調べるなら、透明で大型車ほどの大きさをした生命体であることがわかる。〈図書館〉に成功すれば、かまいたちが生じるほどの強烈な風を起こし、獲物を切り裂く特殊能力があることを知れる。
探索者たちが武器庫や貨物室へ向かうなら「2.移動中」へ進むこと。
『シナリオ:First Contact』の続きとしてプレイする場合
船内の照明は非常事態を示す赤い物に変わってからはパネルの下にある船内情報を表示するモニタに、『験体“スティグマ”の拘束が解除されました。再びの拘束をお願いします。“スティグマ”は透明であるため、十分ご注意ください。推奨されませんが、エリアごとの隔離も許可されます。武器庫のセキュリティ・レベル、ゼロ。無制限の武装が許可されます』と表示され、自動音声でもそれが繰り返される。
この場の端末で“スティグマ”についての情報を調べるなら、透明で大型車ほどの大きさをした生命体であることがわかる。〈図書館〉に成功すれば、かまいたちが生じるほどの強烈な風を起こし、獲物を切り裂く特殊能力があることを知れる。
とりあえず目下の目的は“スティグマ”の耐久力を0にして、検体用の“死体袋”に詰め込むか、隔離しても問題ない区画まで“スティグマ”を誘導し、探索者がコントロール・パネルで隔壁を閉鎖してエリアごと封じ込めることだ。
幸い、この船には予備の貨物室が大量にあるため、隔離エリアの確保自体はたやすい。
探索者たちが武器庫や貨物室へ向かうなら「2.移動中」へ進むこと。
2.移動中
探索者とKPCのどちらかが〈幸運〉ロールに成功すれば、問題なく目的地に到着できる。だが、どちらも失敗したなら船内をうろついている“スティグマ”と遭遇してしまう。
あえて〈幸運〉ロールを行なわないことでわざと危険そうな場所へ行き、自ら“スティグマ”と遭遇することもできる。
“スティグマ”と遭遇したときに失う正気度ポイントは1D3/1D20である。
現在の“スティグマ”は拘束を振り切ったものの、状況がわからずさまよっているため、探索者たちから1点でもダメージを受ければ、その場を逃げ出そうとする。しかし、それ以上ダメージを受けると、生存本能からか反撃を行なってくる。
以上の判定が終わり、探索者たちが武器庫に向かっているなら「3.武器庫」、貨物室なら「4.貨物室」、ラウンジに向かっているなら「1.アラート」へ進むこと。
3.武器庫
古今東西の武器が詰め込まれた武器庫のロックは解除されており、武器が使用可能になっている。ここで探索者は『新クトゥルフ神話TRPG』の「第16章」の「表17:武器」にある「時代」が「現代」である武器すべてを入手可能だ。また、装甲も409ページの「装甲の例」にある「軍用ボディ・アーマー」までの装備を調達できる。
武器の調達、装備の時間の間も“スティグマ”は船内を徘徊している。探索者とKPCのどちらかが〈幸運〉ロールに成功しなければ、装備を選んでいる途中に遭遇してしまい、武器か装甲のどちらか1つだけを身につけたまま、これと対峙しなければならない。
現在の“スティグマ”は拘束を振り切ったものの、状況がわからずさまよっているため、探索者たちから1点でもダメージを受ければ、その場を逃げ出そうとする。しかし、それ以上ダメージを受けると、生存本能からか反撃を行なってくる。
探索者たちがラウンジや貨物室へ向かうなら「2.移動中」へ進むこと。
4.貨物室
この船にはがらんどうの貨物室が10部屋以上ある。どの部屋も“スティグマ”を封じるには十分な広さがある。
この区画に“スティグマ”を誘導するには、「2.移動中」の処理を行なってスティグマと遭遇し、そこからチェイスする必要がある。チェイスで“スティグマ”を6ドット進めれば、彼(?)を貨物室の中まで誘導できる。一度探索者たちを見つけて2回以上ダメージを受けた“スティグマ”は全力で追いかけてくる。
幸い、船内に隠れる場所は多いため、『新クトゥルフ神話TRPG』の「第7章」の137ページにある「隠れる」で〈隠密〉に成功すれば、“スティグマ”は探索者たちには目もくれず貨物室に入り込むので、後は隔壁を閉鎖すればいい。
5.たったひとつの冴えたやりかた
これは“プレイヤー”が思いついた時のための秘密のプレゼントだ。KPやKPCは絶対にこのことを口走らないこと。
SFやパニックホラーに馴れているプレイヤーなら、船の維持に最低限必要なブロック以外すべてを閉鎖し、残りのすべてをエアロックから宇宙空間へ排除することを提案するかもしれない。
“貨物を安全に地球まで送り届ける”ことを最優先目標としている船の制御AIはその判断に難色を示すが、〈説得〉か〈コンピューター〉をハードで成功すれば、一を捨てて九を取る“合理的”選択だと“納得”し、命令を実行する。
おめでとう。“スティグマ”は船外に排除された。……もっとも、その後その怪物がどうなるかは、神のみぞ知る。だが。
結末
さて、とんだ怪物退治は終わっただろうか。犠牲者が出たなら、彼か彼女に哀悼の意を。そうでなければ、祝杯だ。
本作は、「株式会社アークライト」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』シリーズの二次創作物です。
Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc. Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc. PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」「新クトゥルフ神話TRPG」
2026年02月07日 [長年日記] 編集
§ [CoC] シナリオ:First Contact
今回は新クトゥルフ神話TRPGの探索者とキーパー(以下KP)の探索者(以下KPC)の1on1シナリオですぅ。クラシック版でもプレイ可能ですぅ。
このシナリオを使ったリプレイの公開やプレイ配信などは好きに行なっていただいて構わないですぅ。その時はご一報いただけると嬉しいですぅ。
キーパー向け情報
デ・オムニブス・ドゥビタンドゥムと名付けられた宇宙船がある。この宇宙船は地球を遠く離れた惑星から物資を集め、地球へと戻る貨物船だ。地球へと旅する間、乗組員は冷凍睡眠装置に入り、必要な要員が適宜睡眠を解除され、船内のメンテナンスや貨物のチェックなどを行なう仕組みになっている。
探索者はこの宇宙船のクルーの1人だ。深宇宙へと向かえる宇宙開発は進んでいるが、一般の文明レベルは21世紀初期と大きな変化はない。探索者を作成する際は、現代人に相当するものとして作成すること。
今回、探索者は冷凍睡眠装置によって目覚めさせられる。船内活動はオートメーション化が進んでいるため、基本的に一度に目覚めるのは1人だ。しかし、今回は様子が違う。冷凍睡眠装置には睡眠中を示す緑色のランプ、解除中を示す赤色のランプ、そして異常発生を示す黄色のランプがあるが、1つのポッドに黄色のランプが光っているのだ。
探索者はその異常を調査するために、覚醒させられた。黄色のランプが光っているポッドに向かい、問題を解決するのだ。
重大な情報
KPCは地球人ではない。KPCは“アルパ”と呼称される生命体で、ある惑星で捕獲され、何ものかが地球へ密輸するために乗組員に偽装して冷凍睡眠装置に入れられている。だが、冷凍睡眠装置は地球人と“アルパ”の構造の違いから生じる反応の違いを“異常”と認識し、そのポッドに黄色のランプをつけたのだ。
さて、“アルパ”は地球人とほとんど変わらない生態や精神性を持つが、唯一致命的に相容れない部分がある。それは、地球人は“アルパ”を表面が不気味に沸騰するように泡立つ肉塊にしか見えないところだ。
KPはこの“アルパ”であるKPCを操り、探索者と相互理解せよ。それが今回のシナリオの目的だ。
シナリオの導入
「シュッ」という空気が抜ける音が聞こえ、探索者は冷凍睡眠から覚醒する。ベッドのようになっているポッド内のマニピュレータが“
こうして覚醒させられたということは、探索者は何かの仕事をしなければならない。ポッドがゆっくりと開き、外界の少々生ぬるい空気が流れ込んでくる。
仕事の時間だ。
1.アラート
乗組員の部屋は個室だが、ドアの横には他の乗組員のポッドの状況を示すパネルがある。睡眠から起こされた探索者のポッドを示すものに赤のランプが、睡眠中の者のポッドには緑のランプがついている……はずなのだが、1つだけ“異常発生”を示す黄色のランプが灯っている。
パネルの下にある船内情報を表示するモニタには、『睡眠ポッドの異常が検出されました。調査を行なってください』と表示され、自動音声でもそれが流れている。
探索者がその部屋へ向かうなら「2.黄色いランプの部屋」へ進むこと。
2.黄色いランプの部屋
黄色いランプの部屋のロックは外されており、何の障害もなく探索者は中へ入ることができる。
部屋の構造は探索者の部屋と変わらず、モニタと自動音声も変わらない。唯一違うのは、ポッドの横にある手動停止スイッチが赤く明滅し、その表面に『押』と文字が浮かび上がっているところだ。
探索者がスイッチを押したら冷凍処理が停止する機械音がして、マニピュレータが“死体袋”を開いていき、ポッドが開いていく。
ポッドが開ききったら「3.First Contact」へ進むこと。
3.First Contact
ポッドの中からはKPCが姿を現わす。その姿は表面が不気味に沸騰するように泡立つ肉塊である。この異形の生命体を見てしまった探索者は1/1D10の正気度ポイントを喪失する。
この後、KPCは探索者に何らかのコミュニケーションをはかってもよい。「私は人間だ」や「危害は加えない」などだ。だがその声は地球人にとって耳をぞわぞわさせる異音にしか聞こえない。
KPCが探索者に何らかのコミュニケーションをはかったなら、探索者は〈アイデア〉ロールに成功すれば、KPCがコミュニケーションをはかっていることを理解できる。そうでない場合、怖気の走るような声により0/1の正気度ポイントを喪失する。
探索者はこの場から逃げ出してしまうこともできる。その場合の逃げ場はラウンジくらいしかない「5.ラウンジ」へ進むこと。KPCはそれを追っても、この場で待っていても構わない。
探索者とKPCとの相互理解が成立したら「4.相互理解」へ進むこと。
4.相互理解
KPCは以下のような事実を把握している。探索者と相互理解できたなら、共有してもよいだろう。
- 自分は地球人たちから“アルパ”と呼称されている種族である(個体名はKPが決めて構わない)。
- 故郷の惑星で地球人たちに捕らえられ、“死体袋”に閉じ込められたこと。
地下室へ向かうなら「5.ラウンジ」へ進むこと。
5.ラウンジ
ラウンジはすべての乗組員に開放された空間で、そこには食事や飲み物を提供する装置や、穏やかな時間を過ごせる休憩スペース、船内情報にアクセスできるコンピュータ端末などがある。
黄色いランプが光っていた部屋の存在について端末を操作すれば「乗組員分類は旅客、名前はジョン・ドゥ(“名無し”を意味する英語の俗語である)」、「ジョン・ドゥはターミナスという寄港地で乗船した」という情報まではわかる。
さらに〈コンピューター〉に成功すれば、「ジョン・ドゥは“アルパ”と呼称される異星知的生命体(ようするに宇宙人ということである)」、「“アルパ”は地球人とほとんど変わらない姿形をしているが、どういうわけか地球人には異形の存在に見えてしまう」、「ジョン・ドゥの行動ログが改竄されていること」がわかる。
結末
探索者と“アルパ”たるKPCは相互理解できるだろうか。あるいは、殺し合いになるだろうか。それを決めるのは君たち次第だ。
本作は、「株式会社アークライト」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』シリーズの二次創作物です。
Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc. Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc. PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」「新クトゥルフ神話TRPG」
2026年01月31日 [長年日記] 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:廃棄された実験場(5レベル)
今週の小冒険はD&Dで5レベルのキャラクター4人用ですぅ。先週からの伏線を回収する作りで、これは『モノトーン・ミュージアム』の演目集(シナリオ集)『赤華は追憶に燃ゆ』の収録シナリオが連作としても遊べるようになってて、ええやんとまねしてみたわけですぅ。
データまわりはCC4.0で公開されているSRD5から引用して独自に翻訳しているので、そちらのご参考にもですぅ。
このアドベンチャーを使ったリプレイの公開やプレイ配信などは好きに行なっていただいて構わないですぅ。その時はご一報いただけると嬉しいですぅ。
冒険の概要
かつて悪のナーガが巣食っていたヨブト渓谷の近くには、ディルムという頭目に率いられていた盗賊団の砦があった。
先日ディルムは討伐されたが、その際砦の地下に未探査のダンジョンが発見され、キャラクターたちはこれの探索を依頼される。
キャラクターたちがダンジョンを探索し、実験場から情報を持ち帰れば冒険は終了である。
冒険への導入
キャラクターたちはある街で、ある冒険者たちが壊滅させた山賊の砦の地下室に洞窟が発見されたため、その調査を依頼される。報酬は1人あたり200GPである。
砦はキャラクターたちが今いる場所から90km(60マイル)北にある。GMはその間にランダム遭遇などを行なってもよい。
前編からの続きの場合
キャラクターたちは前回の冒険を経て、5レベルにレベルアップする。レベルアップの処理をしてからこのアドベンチャーを始めること。
キャラクターたちは一旦南の街へ戻って装備などを調えても構わない。街でダンジョンの話をすれば、1人200GPでその探索もしてくれないかと頼まれる。この行き来の間、GMはランダム遭遇などを行なってもよい。
1.地下室から洞窟へ
古い砦には地下室があり、そこには床板が割れてできた穴がある。この穴は12m(40フィート)の深さがある。底は岩石でできた自然洞窟になっていて、縦横15m(50フィート)の広さになっている。天井までの高さは9m(15フィート)である。
この部屋も含めてこの洞窟の中には水が染み出していたり、ポタポタと水がしたたっている場所が多く、そこで育ったのか光るコケも生えており、“薄暗い”場所である。
部屋には北側に幅1.5m(5フィート)の細い通路があり、東側には縦横3m(10フィート)の通路が続いている。北側へ行くなら「2.石筍の部屋」、東側へ行くなら「4.隘路」へ進むこと。
2.石筍の部屋
通路は9m(30フィート)続き、続きの部屋は縦横24m(80フィート)、高さ6m(20フィート)ある。中心には天井から床まで続く石筍がそびえ、その周囲には3本の小さな石筍がある。部屋の壁にはところどころに100GPの宝石がむき出しのまま10個はまっている。そして、大きな石筍の横には人型生物の白骨死体が3体ある。
暗視などで部屋の奥まで見えるようなら、向かい側にもこれまでと同じ幅と高さの通路があるとわかる。
この部屋にある大きな石筍はローパーで、近くにある小さな石筍はダークマントルである。普段の彼らはこの部屋に来る小動物で飢えをしのいでいるため、宝石を求めてやって来る者は珍しいごちそうだ。ローパーは用心深く、自分から12m(40フィート)の位置にやって来る者を攻撃する。
この部屋にある白骨死体の装備はほとんど錆びていて使い物にならないが、40SP、50GPを見つけることができる。
元の部屋に戻るなら「1.地下室から洞窟へ」、さらに東側の通路へ行くなら「3.通路の突き当たりと宝珠」へ進むこと。
ダークマントル
小型・怪物、無属性
AC:11
hp:22(5d6+5)
移動速度:3m(10フィート)、飛行9m(30フィート)
| 【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
|---|---|---|---|---|---|
| 16(+3) | 12(+1) | 13(+1) | 2(-4) | 10(+0) | 5(-3) |
技能:〈隠密〉+3
感覚:疑似感覚18m(60フィート)、受動〈知覚〉10
言語:-
脅威度:1/2(100XP)
音波感知:ダークマントルは聴覚喪失状態では疑似感覚を使えない。
外見偽装:ダークマントルは動かないかぎり、鍾乳石や石筍などの洞窟の地形と見分けがつかない。
アクション
締め潰し:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、クリーチャー1体。ヒット:6(1d6+3)[殴打]ダメージ、およびダークマントルは目標にへばりつく。目標が中型以下でダークマントルが攻撃ロールに有利を得ているなら、目標の頭を呑み込んでへばりつき、ダークマントルがこのようにへばりついているなら、目標は盲目状態かつ呼吸ができない。
ダークマントルは目標にへばりついている間、目標以外のクリーチャーを攻撃できないが、その攻撃ロールに有利を得る。ダークマントルの移動速度は0になって移動速度へのボーナスも受けられず、目標と共に移動する。
難易度13の【筋力】判定に成功したクリーチャーはダークマントルを引き剥がせる。ダークマントルは自身のターンに1.5m(5フィート)移動することで目標から自分を外すことができる。
暗闇のオーラ(1回/日):ダークマントルから半径4.5m(15フィート)に魔法的な暗闇が発せられ、それと共に移動し、角を曲がって広がる。暗闇はダークマントルが(呪文への精神集中のように)精神集中を維持している限り、最大10分まで持続する。暗視はこの暗闇を見通せず、自然の光が暗闇を照らすこともできない。暗闇のどこかが2レベル以下の呪文で作られた光の区域と重なる場合、光を作成している呪文は打ち消される。
ローパー
大型・魔獣、中立にして悪
AC:20(外皮)
hp:93(11d10+33)
移動速度:3m(10フィート)、登攀3m(10フィート)
| 【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
|---|---|---|---|---|---|
| 18(+4) | 8(-1) | 17(+3) | 7(-2) | 16(+3) | 6(-2) |
技能:〈隠密〉+5、〈知覚〉+6
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉16
言語:-
脅威度:5(1800XP)
外見偽装:動かないままのローパーは、石筍など、通常の洞窟にあるものと見分けがつかない。
蜘蛛歩き:ローパーは能力値判定の必要なく、天井での逆さ歩きを含む登攀が困難な表面を登攀することができる。
巻き付く触手:ローパーは6本までの触手を持っている。それぞれの触手には攻撃することができる(AC20;10ヒット・ポイント;[毒]および[精神]ダメージへの完全耐性)。触手を破壊してもローパーにダメージを与えることはなく、次のターンに新たな触手を生やすことができる。触手はクリーチャーがアクションとして難易度15の【筋力】判定に成功しても破壊される。
アクション
複数回攻撃:ローパーは4回の触手による攻撃、巻き取り、そして1回の噛みつき攻撃を行なう。
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:22(4d8+4)[刺突]ダメージ。
触手:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い15m(50フィート)、クリーチャー1体。ヒット:目標はつかまれた状態(脱出難易度15)になる。このつかみが終了するまで、目標は動けない状態および【筋力】判定および【筋力】セーヴィング・スローへの不利を受け、ローパーはこの触手を他の目標に使えない。
たぐり寄せ:ローパーはすべてのつかんでいるクリーチャーを最大7.5m(25フィート)までまっすぐ引き寄せる。
3.通路の突き当たりと宝珠
通路は15m(50フィート)進むと右(南)へ折れ、30m(100フィート)続いている。
通路の突き当たりには中心部がくぼんだ石造りの台座があり、黒いガラス玉のようなものが置かれている。
この宝珠はディテクト・マジックに反応し、変成術の系統を持つことがわかる。また、ディテクト・イーヴル・アンド・グッドでは冒涜された物体だと知ることができる。難易度15の【知力】〈魔法学〉判定に成功すれば、何らかの呪文を維持するための装置だとわかる。
宝珠はAC13と10HP、[死霊]、[精神]、[毒]ダメージへの完全耐性、[光輝]ダメージへの脆弱性を持つ。
通路を戻るなら「2.石筍の部屋」へ戻ること。
4.隘路
この通路は幅1.5m(5フィート)、高さ3m(10フィート)の細い道だ。30m(100フィート)進んだところで道は左(西)へ折れ、また30m(100フィート)進んだところで、右(北)へ折れる。ここから、悪属性ではないキャラクターたちはスローの効果を受ける。「3.通路の突き当たりと宝珠」で宝珠を破壊していた場合、この効果は発動しない。
この通路を60m(200フィート)進むと、縦横30m(100フィート)、高さ6m(20フィート)の部屋に繋がっている。
さらに道を進むなら「5.実験場跡」へ進むこと。
5.実験場跡
この部屋は縦横15m(50フィート)で床は石畳に加工されており、床には実験器具の残骸や書物が散乱して移動困難な地形になっている場所もある。
この部屋の中心には中型サイズの黒い石像が置いてあり、そこから1.5m(5フィート)以内に入った者は1d10[死霊]ダメージを受ける。
ここは6体のスペクターと、彼らを操るワイトがいる。彼らは「4.隘路」の通路にスローが発動しているなら、壁越しにキャラクターたちを攻撃してくる。そうでない場合、侵入者に備えて戦闘の準備をしている。
この部屋の石像はディテクト・マジックに反応し、死霊術の系統を持つことがわかる。また、ディテクト・イーヴル・アンド・グッドでは冒涜された物体だと知ることができる。難易度15の【知力】〈宗教〉判定に成功すれば、悪の力をこの地に打ち込むための楔のような物になっているとわかる。
石像はAC19と18HP、[死霊]、[精神]、[毒]ダメージへの完全耐性、非魔法的攻撃による[殴打]、[斬撃]、[刺突]への耐性、[光輝]ダメージへの脆弱性を持つ。石像を破壊すると、レイスとスペクターたちは悲鳴を上げながら霧散する。
この部屋にある書物のほとんどは共通語で書かれており、ヨブト渓谷は悪の勢力が強い次元界と魔法的に“近い”場所であり、冒涜的な儀式や存在にとって都合のいい場所であることが記述されている。
また、この部屋の隅には鉄の箱がある。盗賊道具を使用した難易度15の【敏捷力】判定に成功すれば、中に500CP、5000SP、3500GP、50GPの宝石15個を見つけることができる。
スペクター
中型・アンデッド、混沌にして悪
AC:12
hp:22(5d8)
移動速度:0m(0フィート)、飛行15m(50フィート)(ホバリング)
| 【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1(-5) | 14(+2) | 11(+0) | 10(+0) | 10(+0) | 11(+0) |
ダメージ耐性:[酸]、[電撃]、[火]、[雷鳴]、[冷気];非魔法的攻撃による[殴打]、[斬撃]、[刺突]
ダメージ完全耐性:[死霊]、[毒]
状態完全耐性:気絶状態、拘束状態、消耗状態、石化状態、つかまれた状態、毒状態、伏せ状態、麻痺状態、魅了状態
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉10
言語:生前に知っていた言語すべてを理解できるが話せない
脅威度:1(200XP)
日光過敏:日光の下で、スペクターは攻撃ロール、視覚による【判断力】〈知覚〉判定に不利を得る。
非実体移動:スペクターはクリーチャーや物体の占める空間を移動困難地形として通り抜けることができる。物体の中でターンを終えたなら、5(1d10)[力場]ダメージを受ける。
アクション
生命力吸収:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:10(3d6)[死霊]ダメージ。目標は難易度10の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、ヒット・ポイント最大値を受けたダメージと同じだけ低下させる。この低下は目標が大休憩を終了するまで持続する。この効果によって最大ヒット・ポイントが0以下になった場合、目標は死亡する。
レイス
中型・アンデッド、中立にして悪
AC:13
hp:67(9d8+27)
移動速度:0m(0フィート)、飛行18m(60フィート)(ホバリング)
| 【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
|---|---|---|---|---|---|
| 6(-2) | 16(+3) | 16(+3) | 12(+1) | 14(+2) | 15(+2) |
ダメージ耐性:[酸]、[電撃]、[火]、[雷鳴]、[冷気];銀の武器ではない非魔法的攻撃による[殴打]、[斬撃]、[刺突]
ダメージ完全耐性:[死霊]、[毒]
状態完全耐性:拘束状態、消耗状態、石化状態、つかまれた状態、毒状態、伏せ状態、麻痺状態、魅了状態
感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉12
言語:生前に知っていた言語すべて
脅威度:5(1800XP)
日光過敏:日光の下で、レイスは攻撃ロール、視覚による【判断力】〈知覚〉判定に不利を得る。
非実体移動:レイスはクリーチャーや物体の占める空間を移動困難地形として通り抜けることができる。物体の中でターンを終えたなら、5(1d10)[力場]ダメージを受ける。
アクション
生命力吸収:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:21(4d8+3)[死霊]ダメージ。目標は難易度14の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、ヒット・ポイント最大値を受けたダメージと同じだけ低下させる。この低下は目標が大休憩を終了するまで持続する。この効果によって最大ヒット・ポイントが0以下になった場合、目標は死亡する。
スペクター創造:レイスは3m(10フィート)以内の1分以内に暴力で死んだ人型生物を目標にする。目標の魂は死体からもっとも近い何者にも占められていない空間でスペクターとなり復活する。このスペクターはレイスの支配下にある。レイスは一度に7体を超えるスペクターを支配できない。
結末
ダンジョンを掃討すれば一応、冒険は終了である。前回のアドベンチャーからそのままダンジョンに挑んでいた場合、街から200GPの追加報酬が出る。
書物に書いてあることを善の勢力に報告すればそれに対処するための会議が開かれ、キャラクターたちはそれへの出席を求められ、ヨブト渓谷と次元界とを引き離すための冒険へ乗り出すことになるだろう。
もしも悪の勢力に書物に書いてあることを報告するなら、彼らはキャラクターたちに5000GPを即金で払い、ヨブト渓谷と次元界とを完全に融合させるための計画に乗らないかと持ちかけてくる。もちろん、ここまで計画を知ったからには首を縦に振らない場合、彼らはキャラクターたちを抹殺しようとあの手この手を使ってくるだろう。
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