2026年02月28日 [長年日記]
§ [CoC] シナリオ:Fourth Horseman
今回は新クトゥルフ神話TRPGの探索者とキーパー(以下KP)の探索者(以下KPC)の1on1シナリオですぅ。クラシック版でもプレイ可能ですぅ。
このシナリオを使ったリプレイの公開やプレイ配信などは好きに行なっていただいて構わないですぅ。その時はご一報いただけると嬉しいですぅ。
キーパー向け情報
重大な情報
このシナリオは『シナリオ:First Contact』で探索者とKPCの“アルパ”が相互理解でき、これまでのシナリオを終わらせてきたことが前提のキャンペーン最終シナリオである。『First Contact』の直後にこのシナリオをプレイすることも可能だが、前の2シナリオで、できるだけ2人の交流を行なってからにしてほしい。
デ・オムニブス・ドゥビタンドゥムと名付けられた宇宙船がある。この宇宙船は地球を遠く離れた惑星から物資を集め、地球へと戻る貨物船だ。地球へと旅する間、乗組員は冷凍睡眠装置に入り、必要な要員が適宜睡眠を解除され、船内のメンテナンスや貨物のチェックなどを行なう仕組みになっている。
探索者とKPCはこの宇宙船のクルーだ。深宇宙へと向かえる宇宙開発は進んでいるが、一般の文明レベルは21世紀初期と大きな変化はない。探索者を作成する際は、現代人に相当するものとして作成すること。
前回の事件から数日経つと、探索者とKPCが見ている宇宙船のモニタに青い惑星、地球が映し出される。
それと同時に、船外からの通信が入る。相手は宇宙軍の月軌道艦隊“ホースメン”である。彼らはデ・オムニブス・ドゥビタンドゥムに、地球への多大なリスクをもたらす可能性を持つ検体“アルパ”、“スティグマ”そして“オメガ”が存在していることを理由に、それ以上地球へ近づく軌道を取るなら
初めて言及される検体“オメガ”とは探索者のことである。探索者は“アルパ”と対として惑星ユゴスで造られ、偽りの記憶を与えられた宇宙を崩壊させる存在の半身である。
自らの本来の在り方を知った探索者は、KPCと共に何を選ぶのか。これがこのシナリオで行なわれる最後の選択である。
シナリオの導入
前回の事件より数日が経ち、探索者とKPCは再度の冷凍睡眠要請もないため、数日を共に過ごしていた。
そんなある日、船外を観測しているモニタに、青い惑星が映し出される。
ついに目指していた地球が見えるところまでやってきたのだ。
1.ペイルライダー
地球が見えたのもつかの間、船外通信の共通チャンネルから船内に威圧的な声が響く。
「自分は月軌道艦隊所属の戦闘艦“ペイルライダー”のネルガル大佐である。貴船“デ・オムニブス・ドゥビタンドゥム”には惑星ユゴスのテロリストたちによって生み出された検体“アルパ”、“スティグマ”、“オメガ”なる
探索者は〈アイデア〉ロールを行なうこと。KPCが助けるような仕草をするならボーナス・ダイスを与える。
成功すれば、探索者は自分が惑星ユゴスの狂信的な科学者たちによって造られた人間に酷似した人工生命体であること、ある種の波長で“アルパ”と共振すれば、それによって真空崩壊(このシナリオでは宇宙の寿命の早回しによる宇宙の崩壊とする)が発生し、そこに生まれて光速で膨張を始める新たな宇宙で地球は数分で消滅することを理解する。このことを理解した探索者は〈アイデア〉ロールに成功していれば、この事実におののき、1D4/1D6、失敗していれば1D6/1D8の正気度を失う。
さあ、カードは全て並べられた。後は探索者がどう決断するかだ。KPCも自分の考えを出していくといい。
臨検を受けるなら「2.最期」へ進むこと。
針路そのままで進むなら「3.月ニ栄光アレ、地球ニ慈悲アレ。」へ進むこと。
針路を変更して宇宙のどこかへ向かうなら「4.漂流」へ進むこと。
“アルパ”と“オメガ”が共振することを望むなら「5.THE ONE」へ進むこと。
2.最期
臨検を受けるなら、船内を探索した兵士たちにより探索者とKPC、(生きていれば)“スティグマ”は消去対象とされる。“スティグマ”については即時に滅却処置が行なわれるが、探索者とKPCに対しては兵士による射殺か薬物による自死の選択肢が与えられる。
ここに3つの命が失われ、地球の危機は防がれた。
あきらめたくない、死にたくない? それならば「5.THE ONE」も見てみるといい。
3.月ニ栄光アレ、地球ニ慈悲アレ。
どれだけ船のスピードを上げようとも、しょせんはろくに武装もない民間船だ。“ペイルライダー”はすぐに追いつき、全砲門からの連動射撃で“デ・オムニブス・ドゥビタンドゥム”を撃墜する。君たちは宇宙に放り出されるか、光速の熱戦で消え去るか……まあ生きてはおるまい。
あきらめたくない、死にたくない? それならば「5.THE ONE」も見てみるといい。
4.漂流
地球から離れる針路を取るようなら、“ペイルライダー”は黙ってそれを見送る。宇宙崩壊の鍵とはいえ所詮生命体。食糧が尽きれば死ぬしかないからだ。
幸い、船内の物資は豊富で、およそ1年は探索者とKPCを生かすことができるし、冷凍睡眠を活用すればもっと長く過ごせる。希望的観測だが、これを続ければ地球の影響が及ばない居住可能な環境を見つけることができるかもしれない。
もはや船は針路を外れた。ここからは君たちで道を作りたまえ。
5.THE ONE
探索者とKPCが同時にPOWロールに成功すれば“アルパ”と“オメガ”の力は同調する。もし両者が同意しているなら、お互いにボーナス・ダイスを得ることができる。
成功すれば、彼らが存在して“いた”場所を中心に真空崩壊が起こる。地球に到達するまでほんの数秒、太陽を呑み込むまでおよそ10分といったところか。
かくて君たちはユゴスの狂科学者たちが導き出した無窮の中心たるアザトースと一体となり、真空崩壊で生まれた宇宙の空隙を埋めていく新たな宇宙に満ち、しかし彼らにとっては無限遠の彼方に存在する意志となる。
さあ、この新たな宇宙に君たちは何を望む?
結末
探索者とKPC、ひいてはプレイヤーとキーパーは満足いく結末を演出できただろうか。もしそうであったなら、作者としても幸いである。
本作は、「株式会社アークライト」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』シリーズの二次創作物です。
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